今年の5月くらいに発売された時にヨドバシで買いました。ここ半年くらいは仕事諸々で忙しかったこともあり機器入替まで手が回らずm920と併用していたのですが、つい最近完全にリプレースしたので書いてみます。

リプレースの理由としてはざっくりこんな感じです。衝動買いに近かったのも事実ですが・・

  • m903/m920系統の音作りから変化が欲しかったこと
  • 省スペースであり、かつ現在使用している入出力端子を網羅していること
  • イコライザ系の機能が豊富なため、機器の入れ替えや嗜好の変化などをある程度カバーできそうなこと
  • ファームウェアアップデートの頻度が多く、息の長い製品として使えそうなこと

リプレース自体の動機として大きかったのはやっぱり1番目ですね。かれこれ5年くらい使ってましたし。後、今更な話ではありますが、m920を使い込む内に低中域が厚めのバランスであることに気付いたというのもあります。m903は高域がそこそこ刺激的だった記憶があるのですが、(当時のエントリにもあるように)m920になってより丸まったように感じられたため、トータルでその印象が強まった感じです。このため、もうちょっとフラットな傾向のものが欲しいなと感じるようになりました。

それを踏まえて、他の3つがADI-2 DACを選んだ理由です。特に3番目が後押しになりました。今後ヘッドホンやイヤホンを増やしたり違う曲を聴いたりという中で、気に入らない点が出てきた時にある程度機器側の機能で対応できるというのは、理想である部分もあるにせよ魅力的だなと。で、ちょうど新製品として出てきたタイミングということもあり購入に至りました。まあ、衝動買いに近かったのであまり他の候補を真剣に調べてなかったというのもあるんですけどね!!!少し発売日が遅いですがBrooklyn DAC+とかはタイミング次第で気になったかもしれません、というか調べてみて結構気になってます。実売価格が150k違いますが。。


入出力については公式ページの通りです。当環境では特に過不足ありません。ただ、フロントのIME出力についてはバランス出力非対応ということも相まって、人によって良し悪しが分かれるかもしれません。私の場合、リケーブル後のHD800やLiebesleidあたりを使う分には便利なので良いのですが。

操作感については、多機能なこともあってあまり直感的とは言えません。音量調整などの基本操作以外は、主にフロントパネル右端の2つのエンコーダを使って設定するのですが、このエンコーダの回転/押下による操作内容がメニューの階層によって変わるのでよく混乱します。まだ各機能をあまり使い込んでいないとは言え、未だにマニュアルが手放せません。。ただ、付属してくるリモコンによく使う機能が集約されている&一部ボタンのカスタマイズも可能ということで、まずそれを取っかかりにするのが良いのではと思います。遠隔で電源ON/OFFや入力ソースの切替もできるというのは素晴らしい。リモコン自体の外観は特に洒落てませんが、まあ元々ADI-2 DAC自体がプロユース系統の製品ですしね。。

m920との違いで1点戸惑ったのは、デフォルトだとPhone/IEM端子(ヘッドホン/イヤホン)を挿した時点でラインアウトがミュートされるような設定になっていたことです。大体のケースで、ヘッドホン/イヤホンは挿しっぱなしなので最初は結構戸惑いました。設定変更で全ての系統に同時出力することも可能なようでしたが、その場合は各系統ごとの設定が無効になり全てラインアウトの設定に統一されてしまうとのことだったので、ヘッドホン/イヤホンとラインアウトを手動で切り替えるモードに設定しています。この切り替えもリモコン経由で行えました。

音質については、正にRMEが標榜している「色づけしない透明なサウンド」そのままという感じでした。m920とADI-2 DACでvolumio経由で出力切り替えて比較してみたのですが、その結果m920の特徴が改めて浮き彫りになるくらいの印象を受けたくらい、元の音源を忠実にモニタリングしている(できる)ような音と言っても良いのかもしれません。自分の志向にはドンピシャなので、これだけでも良い買い物だったなと思います。手持ちのヘッドホン/イヤホンとの相性も悪くなさそうですし。

反面、それ故に古い録音のCDとかだと誤魔化しが効かないなあと感じるものが増えた気はします。音楽的にはm920以上に無味無臭というか面白みがないとも言えるので、その要素が欲しければイヤホン/ヘッドホンなり、下流のアンプでカバーしろということなのかも。まあ、本当にそういう要素が欲しければ、それ以前に他の機種を選びますかね。。

なお、イコライザについては、Bass/Trebleのみ試してみたのですがあまり大きな変化はありませんでした。微調整に使うと良い感じかと。おそらく5バンドのイコライザが最大の売りだと思うのですが、こちらはまだ試せていません。。今後使っていく中で徐々に試していければ良いなと。


開梱時の写真は撮ったもののあまり面白くないので、外観と設置後の写真のみ。ご覧の通り元々m920を入れる想定でラックを組んでいるので、あまり高さのある機器が入りそうにないのですよね。フットプリントが小さいので、別機器もギリギリ入るくらいかもしれません。ちなみにm920と併用してた時はADI-2 DACと重ねてました。それでちょうどくらい。

ちなみに、電源だけ付属のACアダプタからiPowerに替えています。付属のものもそんなに悪くはないらしいのですが、この程度のお値段であればアリかなと。スペース的にはもっとお高いアナログ電源が入りそうで、かつm920で使用していた電源ケーブルが余っている状況ではあるのですが、逆に別機器を入れるとなった時にケーブルの流用が効くので今後の悩み所の一つではあります。というか、むしろそちらの方があり得そうで怖いですね・・。後、筐体が軽い分ケーブル抜き差しなどで動いてしまうので、その内重りを調達して置く予定。

次回のオーディオカテゴリのエントリはHD820の予定です。もう少し時間かかるかも。。