2巻目。表紙は新ヒロイン、運用部門の梢さん。室見さんがツンデレ(但し偏食かつ技術的変態)なら梢さんはデレデレ(但しストーカーかつヤンデレ気味)ということで工兵の上条さん的ジゴロオーラに嫉妬もとい SHIT!! を禁じ得ないのですが、それはひとまず置いておいて。


さて内容的には構築vs運用っていうのが今回のメインテーマ。まあ本質的に対立する立場にいるというか、最もメジャーなパターンなのであるあるエピソードもちょこちょこ出てきたのですが、全体的なリアリティや息苦しさというか切羽詰まり加減は前回と比べると少なめなのが残念と言えば残念(最もこの辺をリアルに書くと、結構洒落にならないのでこのくらいが良いのかしら..)

逆に電車に飛び込んで梢さん助ける所とか、室見さんと梢さんが流血一歩手前の取っ組み合いを展開する所とか、むしろフィクション度合いが上がってるのが(前巻のリアリティの凄さと相まって)ああそう言えばこれラノベだったなぁと感じてしまったくらいで。ただ、そのラノベ的な要素が逆に切なかったりもしました。

このお話のクライマックスで、実は梢さんも室見さんとタメを張れるくらいの技術的変態であることが発覚します。この2人の技術力と、工兵の気付きによって最終的にトラブルを華麗に解決、このお話は綺麗にクローズする訳なのですが、「ああ自分もこんなことができるようになりたいなぁ、皆これくらいの技術力があればもっと幸せになれるよなぁ・・」と真面目に色々考えてしまいました。工兵の折衝力も本当に大したものだし..リアリティでもフィクションでも切ない気分になるってどういうことだよ!!とか思わなくもないですが、今回も室見さんが可愛かったからそれが救いなのです!!カモメさんは格好良いし、梢さんも何だかんだで良い子だし!

ちなみに私は運用部隊と直接バトったことはありませんが、1ヶ月で終わるはずの案件を半年くらい引っ張られた経験があるので、思うことは↓で室見さんが言っていることと同じだったりします。

「人間をかます意味は臨機応変、柔軟な対応ができることでしょ?機械と同じことやらせてどうするのよ」

ただドキュメントは大事ですよ?本当に。マニュアルが内輪向けで本当に導入部分しか役に立たず、問い合わせのレスポンスも遅い中、(本来作業範囲外の)まともに動かないアプリのデバッグにphpのソースコードまで見たあの経験は忘れないだろうなぁ..